前回、昇仙峡ロープウエイの山頂でランチを済ませた続きから。

 安宿からの旅・山梨・昇仙峡の紅葉巡り(2019/11)(1/2)

※ひとけが少ない山道で「熊注意」看板に出くわすというスリリングな場面もあった。
0-175-2


●13:00 昇仙峡・入口(滝上側)
ロープウエイを降り、今度は昇仙峡の仙娥滝から続く下りの山道を歩きながら紅葉を楽しむ。
(先ほどのバス停から歩いてすぐの場所)

滝の上は売店や飲食店が集まっていて、山道を登ってきた人が買い物を楽しむ(もしくはこれから山道を降りる前の腹ごしらえ)のにもってこい。
DSC_0066

●昇玉堂
仙娥滝の近くの石段の上にあるお堂。
宝石の産地ということで、お堂の中に安置されたご神体は水晶玉、絵馬は「水晶絵馬」という珍しい様式が特徴。
(お堂の背後の岸壁や紅葉も絵になる)
DSC_0072


その後、いよいよ山道に入り急な階段を下っていく。
先に広がるのは断崖絶壁でかなりスリリング。
DSC_0079


●13:10 仙娥滝
絶壁の間を轟音を立てて流れ落ちる高低差のある滝で、迫力十分。
昇仙峡の雄大さを実感するのにもってこいの場所。
DSC_0084

●13:20 石門
その後は紅葉を見ながらゆっくり山道を下るのだが、その途中にあるのが石門。
断崖から張り出した岩が反対側の岩に寄りかかった感じで絶妙なバランスでトンネル状になっていて、小さなトンネルとはいえくぐる時は結構ドキドキする。
(トンネルを抜けた先にまた渓谷が広がっているのもいい雰囲気)
DSC_0106

その近くでふと上を見ると、張り出した岩が支えもなく出っ張ってる所もあったりと、自然の恐怖を感じられるスポットもある。
(特に目立った注意看板はなかったが、頭上注意は山の基本?)
DSC_0102

息をのむような高い絶壁に挟まれた道中には滝あり、渓谷あり、紅葉のある岩山ありと日本とは思えないような雄大な風景が多く、秋の自然を満喫しながらたっぷり散歩を楽しむことができ、さすが山梨有数の紅葉スポットという感じ。
DSC_0125


●13:30 覚円峰
仙娥滝と並び有名な名所がこちらの覚円峰。
高い絶壁の合間にかなり高い岩山が突き出ていて、白い岩肌を見せてビルのように縦長に聳える姿はまるで中国の奥地の秘境のようで神秘的な気分にさせてくれる。
(足元の紅葉が華を添えてるのがいい感じ)
DSC_0127


さて、昇仙峡の峡谷の遊歩道はここが中間ポイント。
この近くに「グリーンライン昇仙峡」バス停があるのでここから甲府駅行きの帰りのバスに乗ってもいい。

ただ、この日の自分は「地図ではこの下の昇仙峡口バス停まで歩道が続いてるんだから、満喫するなら歩かないと」という訳の分からない理由で無謀にもさらに下まで下る事を決意。
(「まだ体力は余裕だし」と思っていたが、仙娥滝からここまで歩いた距離は1.5km。それに対してここから下の昇仙峡口バス停までは2.7kmとほぼ倍の距離というのをあまり考えてなかった…)


バス停を過ぎた先は遊歩道区間から通常の車道となるが、こちらも渓谷の風景や紅葉はなかなかのもの。
DSC_0161

「愛のかけ橋」などいい感じのフォトスポットも多い。
DSC_0152


ただ、先ほどまでのロープウェイや遊歩道と違って人通りはちらほら程度でかなり静かになり、徐々に心細くなっていく。

そんな中で道沿いにあったのが自然観察小屋「熊出荘」。
名前だけで嫌な予感がする。
DSC_0174

その近くに「ツキノワグマに注意」の看板があり、いよいよ一人で歩く恐怖が募ってきて、自然と早足になる。
(2019/01に目撃されたとの貼り紙もあった)
DSC_0175

そしてまだまだ終わらない山道。
孤独と恐怖がピークに達する中、他に人がいなくて紅葉も満腹となれば、後は自分と向き合うしかない時間。
ふと、自分の過去の人生を振り返ったり、自然と走馬灯のような感じが…
DSC_0184

道脇には史跡の岩の名前を示す立て札(ご丁寧にQRコード付き)があるのだが、それをチェックして地図の中の史跡の位置を確認しては、「まだバス停は先なのか…」と泣きそうになる始末。
(少々弱気すぎるが、遊歩道の前にロープウエイ山頂をあちこち歩いて足が疲れていたせいかもしれない。疲労と空腹は弱気の元)
DSC_0192

普通に渓谷を撮るのに飽きると、地面スレスレローアングルから落ち葉のある道を撮影してみたり。
(何者かに襲われて旅人が落としたカメラが最後に捕らえてた映像に見えなくもない?)
DSC_0202


そしてほぼ一人きりで渓谷沿いの車道を歩いて小一時間。ようやく道が開けて車道と合流。
(覚円峰を過ぎた後、山道を下る途中で車はそこそこ通っていたが、すれ違った歩いてる人数は10数人ほどだったと思う)

助かった安堵感のおかげでこの風景もより綺麗に見えた。
DSC_0235

バス停近くの自販機。
山梨ということでアニメ「ゆるキャン」とコラボしていた。

2時間近くのハイキング後だったが、この時間の甲府駅行きバスは満席で座れず、足がしんどかった。
やはり人気の紅葉スポットだけある。
IMG_kofu_station_bus


といったところで以上。

紅葉以外にも宝石アートや富士山ビュースポットなど見どころ多く、都心からは微妙に離れているが隠れた紅葉スポットということで足を運んではどうか。
(この後は山歩きの疲れを癒すため、前日とは打って変わってちゃんとした旅館ホテル(以下)に泊まった。甲府駅のすぐ近く、石和温泉駅近く)

 安宿旅行記・山梨・石和温泉駅「石和びゅーほてる」(1泊5000円)